コラム

原価率をどうするか?

こんにちはクラフトビールクリエイターズです!今回は飲食店経営において重要な指標である原価率について考えてみます。原価率などを考える時によく使われる指標の一つにFLコストというものがあります。

FLコストとはFood(食材費)とLabor(人件費)の売上比率のことで60%以下が理想とされています。よく言われるのが原価率30%、人件費率30%と言われています、クラフトビールの提供を主とするお店の場合はFoodの部分に悩まされると思われます、前の記事でも述べましたがクラフトビールの樽の価格は原材料費の高騰とともにどんどん上がって来ているため原価率がかなり高くなる傾向があります。となると大体原価率40%くらいの所が多くなっています。

https://claftbeercreators.com/archives/1436


原価率を下げるには前にも述べましたが自社製造のブルワリーとなるのが一番効果的です。ただブルワー(ビールを作る人)を雇用するとなるとまた話は変わってきます、FLコストのLの部分がまたかかってきてしまうわけです。

そこで高収益体質の経営をするために僕はワンオペを選択しました。売上規模は自社のブルワリーでの提供メインにするため最大月商200万程度を目標に設定しました。よくお客さんからも言われますが提供価格も相場よりは安めに設定しています、これには理由があって「クラフトビールを日本の文化に」というミッションをかかげていますのでこれまでクラフトビールを飲まない層にも広げたいためです。飲む人が増えない限りこの業界の未来はありませんのでヘビーユーザーの取り合いをせずに市場を拡大しなければなりません。

客単価が低くなってしまうのでここで重視したのが回転率です。席数の少ない10坪程度の飲食店スペースで売上を上げるには客単価を上げるか回転率を上げるかのどちらかしかありません。実際当店の客単価は2000円程度で15席相当ですが多い時は50人くらいのお客さんが入れ替わり来ます。一杯だけ気軽に立ち寄れる点もリピーターに繋がっている点でもあります。


フードとビールの原価率の平均は20%程度をキープしています。ざっくりですが販管費が家賃11% 消耗品7% 光熱費7% 手数料等3% 酒税0.5% その他3% で51.5% 利益が48.5%となっております。(厳密には法人化しているので役員報酬や社宅家賃などで実際のPLとは乖離しています)ただ毎月こんな状態ではありませんが充分利益が残る状態になります。仮にFLコストが60%だとすると利益が8.5%しか残らない試算となってしまいます。いかに原価率が重要かおわかりになったかと思われます、高原価率で高回転率の商売は個人店にはマーケティングの側面でかなり難しく個人店はいかに原価率を下げた上での価値を提供しないと難しいです。実際大手のお手頃価格のチェーン店はセントラルキッチンや食材の大量購入や使い回しで上手く原価率を下げています。


今回は原価率について考えてみました、値付けは本当に難しく安くしがちですが利益を乗っけないと続けていく事ができません。価値を感じてもらえる満足度の高い価格設定は商品だけでなくお店の雰囲気や店員さんの要素も含めてですので工夫をしてお客さんに喜んで貰えるお店づくりをしていきたいと思います。

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